お知らせ

2017.02.06
相続と遺贈について
皆さん、こんにちは。

今日は「よくありそうだけど、あまり知られていない、でも知らないと怖い」そんなお話をしようと思います。知らないと大変なことになる可能性もありますので、気を付けましょう。

(事例)
 この間、姉が亡くなりました。
 姉には子供が一人いるのですが、姉は全ての遺産を私に相続させるという趣旨の遺言を書いていました。
 姉には現金はありませんが、評価額2000万円相当の土地があります。
 この不動産について、所有権移転登記をお願いしたいのですが、何か問題はありますか。
 ※子どもの遺留分請求権については、今回の事例では考えないものとします。

皆さんは法定相続分というのをご存じでしょうか。これは民法が定めている相続分で、簡単にいうと下のようになります。
①子どもと妻は常に第1順位の相続人
②子どもと妻がいる場合には、子どもが2分の1、妻が2分の1
③子どもがいなくて、妻と死亡した方の親がいる場合には、妻の相続分が3分の2、親の相続分が3分の1
④子どもがいなくて、両親も亡くなっていて、妻と亡くなった方の兄弟姉妹がいる場合、妻の相続分が4分の3、兄弟姉妹の相続分が4分の1
⑤妻がいなくて、子どものみがいる場合には、亡くなった方の両親や兄弟姉妹がいたとしても、子どもが全ての遺産を相続

つまり、今回の事例は上記⑤にあたりますので、本来であれば、お姉さんの子どもが全ての遺産を相続することになりますが、遺言があるので、相談者である妹さんが、不動産を譲り受けることができる、ということになります。

ここで気を付けて頂きたいのが、上記④の場合のように妻と兄弟姉妹が相続人となる場合には、兄弟姉妹は法定相続人ですので「相続」となりますが、今回の事例のように、子どもがいる場合には、兄弟姉妹は法定相続人ではありませんので、妹が不動産を譲り受けた場合は「遺贈」となります。


「相続」を原因として不動産を譲り受ける場合に課税されるのは「相続税」ですが、「遺贈」を原因として不動産を譲り受ける場合に課税されるのは「贈与税」になります。
 国税庁のホームページによると、現在の相続税の基礎控除額は「5000万円+法定相続人の人数×1000万円」ですので、この事例で仮に子どもが相続をした場合は非課税となります。
 これに対して、贈与税は基礎控除額が110万円ですので、今回の事例でいくと1890万円に対して課税され、納める税金は720万円に上ります。
 ※評価額を計算する際に細かい計算方法があるとは思いますが、今回は単純に2000万円と仮定をしていますので、詳細な計算方法は税理士にご相談下さい。

 譲り受ける不動産が市場性のある不動産であれば問題はありませんが、評価額は高いけど、立地条件が悪いなどの理由で市場性の低い不動産もあり、売れない不動産を譲り受けたばかりに、多額の税金を支払わないといけなくなったという事例は、実際にもよくあります。

 私が相続のご相談をお引き受けするときには、このような点にも配慮をするように心がけ、所有権移転登記をしても本当に大丈夫か否かを確認するようにしています。 

所有権移転登記をすれば、遺贈を受けたことが客観的に明らかになりますし、税務署に対して「知らなかった」と主張をすることは困難ではないかと思います。
 大丈夫かなと不安に思われる場合には、事前に専門家にご相談されることをお勧めします。
2017.01.21
ホームページをリニューアルしました。
ホームページをリニューアルしました。
今後ともよろしくお願いいたします。

8

« 前ページ 8/8 次ページ »